ひつじ探偵団

naoya_7082007-01-30

物語はのどかな高原で羊飼いの惨殺体が発見された場面から始まります。
主人が鋤で胸を突かれた哀れな姿で死んでいたから、ひつじたちは大騒ぎ。
その無念をはらすべく、彼らは犯人さがしに乗り出します。

この「ひつじ探偵団」は皆が「異能力」の持ち主。
自称世界一賢い、抜群の推理力をほこるミス・メイプル。
なんでも喰らい消化する鉄の胃袋を持つモップル。
猟犬をも倒す武闘派のオテロ
めっきり老人力がついたよれよれのメルモス。
哲学的な物言いをする知的なゾラ、などなど。一癖も二癖もあるひつじたちが続々と登場します。

でも、これほどの能力があっても、やはりひつじはひつじ。人間たちの話を盗み聞きしながら情報を集め、犯人に迫ろうとするのですが、肝心なところで、人語を誤解してしまってとんちんかんな捜査をしてしまうのです(そこがまたかわいくて、いとしくなってしまいます)。
またメリノ種、ヘブリディーズ種、食肉種などなどいろいろな種類についても書かれており、ひつじ情報小説としても一読の価値ありです。

ひつじ探偵団

ひつじ探偵団

文庫なら即買いなんだけど・・・
ただいまとっても迷い中。
誰か読み終わったら譲ってくれ!